社長ブログ
お知らせや日々の活動をつづるブログ。
松葉杖とコルクグリップ。
折りたたみ松葉杖のグリップをコルクに変えました。
最近の松葉杖はカッコ良く・機能的??
私の知っている松葉杖といえば、木製の物しか知りませんでした。
この松葉杖は軽量・スタイリッシュ・折りたたみ式と機能とデザインが融合したものでした。
私がこの松葉杖(ミレニアムプロ)を見たとき、2カ所にパワフルコルクを使う事が出来ると思いました。
脇支え: クッション性を持たせつつ、耐久性の高いパワフルコルクを貼り付ける事にしました。
グリップ: 形状がとても複雑なグリップで左右対称のグリップです。
グリップの表皮に0.6mmのパワフルコルクシートを熱着する事にしました。
既存製品をコルク仕様にする目的は、コルクに置き換えたときの相違を比較するために行っています。
写真: ミレニアムプロの Before ・Afterです。アルミ支柱とコルクのコントラストが良いと思います。
■ミレニアムプロ・コルク脇グリップ
改造前のミレニアムプロの脇グリップは、厚み5mmのEVAスポンジを巻き付けています。
EVAスポンジの発泡率が大きいため弾力性が低いと感じました。
脇グリップに用いたパワフルコルクは厚み7mmをスパイラル成型した物を準備。
パワフルコルクの比重を調整し、弾力性を持たせた素材を使用しました。
写真: 脇グリップ用の7mmパワフルコルクです。
あらかじめ板材を丸棒にスパイラルに巻き付け予備成型しています。
内径25mm×幅20mm ・幅10mmのスパイラル状のパワフルコルクを杖グリップに使いました。
今回の一番の苦労は7mmの厚みのパワフルコルクを杖の表面に熱着と表面仕上げにしたことです。
写真:7mm厚みのコルクスパイラル品をミレニアムプロの脇グリップに熱着作業中の様子です。
7mmの厚みにきれいに仕上げる事が出来ました。
このグリップを握った感触は弾力の厚みが十分にある感じです。(表面部分のコルクは通常より柔らかく仕上げています)
写真: スパイラルのコルクを巻きつけた跡は目立たない状態で仕上げています。
■右手用のグリップの紹介です。
ミレニアムプロ・腕グリップをコルクグリップにする事で、機能を確認するためハンドメードで行っています。
合成ゴム右手グリップの表面処理をして、パワフルコルクシートが熱着しやすいように前処理しています。
写真: 合成ゴムのグップに0.6mm厚みのパワフルコルクを熱着中です。
一枚のコルクシートを伸ばしながらシワを作らないように貼り付けています。
今までコルクシートを貼り付けた物のなかで一番複雑な形をしていました。
写真: 右手用のグリップにパワフルコルクシートを熱着後、サンドペーパーで表面を整えました。
コルク仕上げ面の手触りはなめらかで、サラサラ・しっとり感で、軽く握るだけでずれなくなる感じです。
写真: 形状が複雑ですが、手のひらでグリップを握ると自然に手が吸い付くようにフィットする感じです。
グリップは人間工学に基づく形状の最適化とコルクのマイクロ吸盤効果があると思います。
大変な作業でしたが、機能性が十分確認できいつもより達成感を味わいました。
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